お中元

お中元とは？

お中元は、日頃お世話になっている人に感謝の気持ちを込めて贈り物をする日本の伝統的な風習です。
贈る時期は6月下旬から7月15日頃までが一般的ですが、地域によって多少の違いがあります。

職場の上司や取引先、親戚、親しい友人など、お世話になった人に感謝を伝える機会として、多くの人が食品や飲料、お菓子、日用品などのギフトを贈ります。

お中元の由来

中国の道教の行事「中元節」がルーツ

中国では1年のうち3つの「元日（上元・中元・下元）」があり、中元は7月15日頃に祖先を供養する行事として行われていました。

日本では仏教の「盂蘭盆会（うらぼんえ）」と結びつく

日本では、祖先の霊を供養する「お盆」と結びつき、親戚や家族に贈り物を届ける習慣が生まれました。

江戸時代に商人の慣習として広まる

江戸時代になると、商人が日頃の取引先やお得意様への贈り物をする慣習が定着しました。
これが現在のお中元の形となり、企業やビジネスの場でも行われるようになりました。

お中元を贈る時期

お中元を贈る時期は、地域によって異なります。

東日本（関東、東北、北海道）

6月下旬～7月15日頃が一般的な贈り時期です。
7月15日以降は「暑中見舞い」、**立秋以降は「残暑見舞い」**として贈ります。

西日本（関西、四国、九州）

7月15日～8月15日頃が一般的な贈り時期です。
地域によっては、8月の旧盆の時期に贈る場合もあります。

沖縄

沖縄では、旧暦の7月15日頃（8月中旬頃）に贈るのが一般的です。

お中元の贈り物の選び方

1. 定番の贈り物

食品ギフト: フルーツ、和菓子、ゼリー、洋菓子、アイスクリームなど
飲料ギフト: ジュース、ビール、コーヒー、紅茶、健康ドリンク
調味料ギフト: 醤油、油、ドレッシング、スープの詰め合わせ
おつまみギフト: 乾物、缶詰、酒のつまみセット
高級グルメ: 産地直送の果物、和牛、魚介類、冷凍の肉・魚介のセット

2. 夏らしさを意識した贈り物

冷たいスイーツ: ゼリー、アイスクリーム、フルーツかき氷、シャーベット
飲み物: ジュース、ビール、冷茶、冷やしぜんざい
健康グッズ: 健康食品、サプリメント、涼感アイテム（ひんやりタオル、クールマット）

3. 贈る相手別のギフト選び

上司や取引先: 定番のビールセットや高級果物など、誰でも喜ばれるものを贈ります。
親戚や家族: 好みに合った食品や日用品が良いです。
友人や知人: アイスクリームやお菓子など、家族で楽しめるものが喜ばれます。

お中元のマナーと注意点

のしの選び方

お中元ののしは、水引は紅白の蝶結び（何度でも繰り返し使える意味がある）を使います。
表書きは「御中元」と記入し、贈り主の名前を書きます。

贈り先の確認

上司や取引先が夏休み中かどうかを確認することが大切です。
不在時は宅配便の配達日時を調整しましょう。

金額の目安

贈り物の価格は3,000円～5,000円程度が一般的です。
**上司や取引先への贈り物はやや高額（5,000円～10,000円程度）**にする場合もあります。

贈る際の一言メッセージ

贈り物に手紙やメッセージカードを添えるのが理想的です。
メッセージの例:
「日頃のご愛顧に感謝申し上げます。暑い日が続きますが、どうぞご自愛ください。」
「お世話になっている感謝の気持ちを込めて、お中元をお届けいたします。」

お中元と暑中見舞い・残暑見舞いの違い

名称 > 時期 > 贈り方
お中元 >6月下旬～7月15日 > のしは「御中元」
暑中見舞い > 7月16日～8月6日 > のしは「暑中御見舞」
残暑見舞い >8月7日～8月末> のしは「残暑御見舞」

お中元の豆知識

贈る品物の選び方: 相手の家族構成やライフスタイルを考慮して選びましょう。
企業間の取引: ビジネスマナーの一環として、お世話になっている取引先への贈り物が慣例となっています。

お中元のQ&A

Q1: お中元は何を贈ればいいの？

A1: 食品や飲料が定番です。相手の好みを考慮し、フルーツ、アイスクリーム、ビールセットが人気です。

Q2: お中元の時期を過ぎたらどうするの？

A2: 7月16日以降は「暑中見舞い」、**8月7日以降は「残暑見舞い」**として贈ります。

Q3: お中元は誰に贈る？

A3: お世話になった上司、取引先、親戚、友人などが対象です。

まとめ

お中元は、お世話になった人に感謝を示す日本の伝統的な贈り物の習慣です。
6月下旬から7月15日頃にかけて贈られ、贈り物には食品、飲料、スイーツ、日用品が選ばれます。
**のしは「御中元」**とし、手紙やメッセージを添えると、感謝の気持ちがより伝わります。

暑い夏を乗り切るためのギフトを贈り、感謝の気持ちを形にする素敵な習慣です。